駒の分際で自分自身が駒だと自覚してるわ。あの子。
何を悟った事を言ってるんだか。
プレイヤーは私よ。駒の意志なんて尊重しないわ。
あなただってそうでしょ?
チェスの駒を指す時、わざわざ摘んだ駒の意志を確認する?
ゲームのキャラを操作して、そのキャラの意志を確認する?
それと同じよ。
だから私は、駒のあの子が真に望んでいる事は決して叶える義理など無いわ。
如何自覚しようが悟ろうが、私の駒。
こちらに干渉する事は一切出来ない。
私が干渉して時には鑑賞するからこそ、無限に等しく広がるこのゲーム盤の世界で、あの子はそこに存在できる。
あの子には様々な動きが出来るように施してあるわ。
この世界でいう「スペック」ね。
だから、私を失望させないでね?
Frederica Bernkastel