要らないものを持て余して困っている人がいる。
けれども、皮肉にもそれが喉から手が出る程欲している人が大勢いる。
それは手に取って持てる代物ではないの。
彼女はそれを手放す方法はある病に罹る事だという。
手放す立派な口実になるから。
けれども、欲しくて欲しくてどうしようもない人は、ある病を欲する彼女、手放したいと考える彼女に対して激しい怒りをぶつけるでしょう。
ところが、彼女はそれを持っていることでいつも苦しみ、人生を狂わせかねない凶器にしか視えない。
モノの価値は人次第。
同じモノでも、ある人にとっては、幾ら黄金を積んでも決して手に入らず嘆くほどのモノ。
彼女にとっては、自分自身を脅かす忌々しいモノでしかない。
Frederica Bernkastel